「ひな祭り料理の定番にはどんなものがある?」
「ひな祭りの行事食の献立は?」
「かわいく盛り付けるにはどうしたらいい?」
この記事ではこのような質問にお答えしながら、ひな祭り料理の定番と献立のたて方、華やかでかわいい盛り付けを画像付きでご紹介します。
女の子の健やかな成長を願う行事、ひな祭り。
毎年ひな祭りの料理をわくわくしながら待ち望んでいるお子さんも多いのではないでしょうか。
ぜひこの記事を参考に、ご家族でひな祭りの食卓を囲んでお祝いしてくださいね。
ひな祭り料理の定番と食べ物6選
ひな祭り料理の定番といえば、この3つ。
・手まり寿司
・はまぐりのお吸いもの
ひな祭りに食べる定番のお菓子も3種類あります。
・菱餅(ひしもち)
・桜餅
それぞれの料理と食べ物の由来や意味をご紹介します。
ひな祭り料理の定番その1「ちらし寿司」
ちらし寿司はひな祭り料理の定番中の定番。
ひな祭りにちらし寿司が食べられるようになった由来は、実ははっきりしていないのだそうです。
縁起のよい食材が使われていることや、お祝いメニューにふさわしい華やかな彩りなどがひな祭り料理として定着した理由なのでしょう。
ちらし寿司にぜひ取り入れたいのが、縁起のよい次の3種類の食材です。
■海老(海老の姿になぞらえて、ひげが長く腰が曲がるまで長生きできるようにと長寿を願う)
■れんこん(穴が開いた形状から、先の見通しがよくなるように願う)
■豆(まめに働けるように願う)
ひな祭り料理の定番その2「手まり寿司」
ちらし寿司と並んでひな祭り料理の定番となっているのが、手まり寿司。
手まり寿司には特別な由来はありませんが、手まりのようにコロンと丸い形が愛らしく、ひな祭りのテーブルを華やかに彩ってくれます。
小さなお子さんでも食べやすい一口サイズで、ラップで簡単につくれるのも魅力です。
ひな祭り料理の定番その3「はまぐりのお吸いもの」
ひな祭り料理の定番の汁物といえば、はまぐりのお吸いもの。
はまぐりは一対になった貝殻以外と合うことはありません。
このことから、「一生一人の人と添い遂げる幸せな結婚ができるように」という願いが込められています。
本当は両方の貝殻に身をひとつずつのせて「夫婦」を表すのだそうです。
この画像では身がひとつだけですが、代わりに梅麩をプラスしました。
ひな祭りのお菓子 その1「ひなあられ」
ひなあられはひな祭りに食べるお菓子の定番ですね。
ひなあられには、子どもの健やかな成長を願うという意味があります。
赤・緑・白の3色には次の意味があります。
赤 血や命などを連想する色で「生命のエネルギー」
緑 木々の芽吹きや新緑を連想する色で「植物のエネルギー」
白 雪に覆われた大地を連想する色で「大地のエネルギー」
「自然のエネルギーに守られて、娘が健やかに成長しますように」という願いが3色に込められているのです。
また、4色のひなあられは赤が春、緑が夏、黄が秋、白が冬というように四季を表しています。
「一年を通して娘の健やかな成長を願う」という意味が込められているのですね。
ひな祭りのお菓子 その2「菱餅」
菱餅もひな祭りの定番のお菓子。
菱餅の由来は、中国の「上巳節」という厄払いの行事でお餅を食べる風習から来ているそうです。
菱餅の3色には次のような意味があります。
赤 桃の花(魔除け)
白 雪(清浄・子孫繁栄・長寿)
緑 新緑(健康・厄除け)
下から緑、白、赤の順で重ね、「雪の下では新緑が芽生え、雪の上には桃の花が咲いている」という春の訪れを表しています。
菱餅は、娘に無事で健やかに成長してほしいという願いが込められた食べ物です。
ひな祭りのお菓子 その3「桜餅」
ひな祭りの定番のお菓子、3つめが桜餅。
ひな祭りに桜餅が食べられるようになった由来は特にないようです。
ひな祭りカラーの桃色×緑のお菓子であることや、こどもの日に食べる柏餅に対してひな祭りには桜餅という考え方から定着してきたのでしょう。
菱餅より食べ慣れている桜餅の方が好きというお子さんも多いかもしれませんね。
ひな祭りの行事食の献立を紹介!
ひな祭りの行事食の献立を紹介します。
ひな祭り料理の定番を組み合わせた献立
・手まり寿司
・はまぐりのお吸いもの
・菜の花のおひたし
・菱餅と桜餅
ひな祭り料理の定番となっているちらし寿司や手まり寿司がメインの献立です。
ちらし寿司とてまり寿司のどちらにするか迷ったときは、贅沢に両方つくってしまう手も。
わが家の娘たちにどちらがよいか聞くと「う~ん、どっちも食べたい」と答えることも多いため、一方を個別に盛り付け、もう一方を大皿に盛り付けて取り分けるスタイルにしています。
また、ちらし寿司にはお刺身をたっぷりのせて「ばらちらし風」にするとぐっと華やかになり、満足のいく一品になりますよ。
子ども向けのアレンジを加えたひな祭りの献立
・手まり寿司
・はまぐりのお吸いもの
・唐揚げ
・茶碗蒸し
・菜の花の胡麻和え
・菱餅
上記のメニューとの違いは、ちらし寿司を子供用にアレンジしている点と、唐揚げや茶碗蒸しなどをプラスしている点です。
お寿司とお吸い物だけでは物足りない場合は、唐揚げや天ぷら、鶏の照焼き、筑前煮、茶碗蒸しなどがおすすめ。
子ども向けひな人形のアレンジ
娘たちが小さい頃には、酢飯を使ってひな人形にアレンジしていました。
具材を混ぜ込んだ酢飯を三角おにぎりにして、うずら卵の顔に海苔で目・口・髪をつくり、お内裏様には薄焼き卵、おひな様には生ハムを巻いています。
お内裏様の笏(しゃく)はきゅうり、お雛様の扇子はかまぼこです。
私の母がつくってくれたひな人形のお寿司を思い出しながらつくったのですが、娘たちもとても喜んでくれました。
デザートに桃色のいちごのムース
ひな祭りのデザートは市販の菱餅や桜餅で済ませている私ですが、ごくたまに手作りすることも。
これは2層仕立てのいちごのムースです。
いちごのデザートはピンクや赤の色合いが、ひな祭りの献立にピッタリ!
お子さんと一緒につくってみるのも楽しいですよね。
ひな祭り料理の定番をかわいく華やかに盛り付けるコツ
ひな祭り料理の定番を準備したら、盛り付けや食器選びにこだわってかわいく華やかな食卓に仕上げましょう。
コツを押さえるだけでひな祭りらしい演出ができます。
華やかなちらし寿司は彩りが決め手
ひな祭り料理の定番「ちらし寿司」を華やかに盛り付けるには、「赤・白・黄・緑」の食材を揃えましょう。
白 花れんこん・いか・真鯛
黄 錦糸卵
緑 絹さや・菜の花
わが家の娘たちがお刺身好きなので、お刺身をたっぷりのせた「ばらちらし風」につくっています。
お刺身をのせない場合は、「えび」「いくら」「錦糸卵」「桜でんぶ」「絹さや」などを組み合わせると華やかに。
食器は大野香織さんの黒い鉢を使っています。
彩り豊かなちらし寿司を黒い器に盛り付けることで、よりいっそう華やかな色合いが引き立ち、高級感もプラスされます。
もしくは、桃の節句らしくピンクのお皿もかわいいですね。
ちらし寿司を引き立てる重箱
この年は竹製の重箱に詰めました。
ちらし寿司を重箱や寿司桶に盛り付けるのも、特別感が出て華やかさがアップします。
手まり寿司をかわいく盛り付けるコツ
ひな祭り料理の定番「手まり寿司」をかわいく盛り付けるには、重箱がおすすめ。
こんな風に重箱に並べると、プチフールみたいでかわいいですよね。
茹でた三つ葉を結んだり、いくらやレモン、スプラウトをのせたり、トッピングを工夫するとより華やかに見えます。
内側の赤が華やかな重箱は、曲げわっぱのお弁当箱でも有名な秋田の「大館工芸社」のもの。
お正月のおせち料理はもちろん、季節の行事や子どもの運動会で大活躍してくれています。
▼こちらの節分の記事でも大館工芸社の重箱を使っています。
漆塗りのお皿もおすすめ
手まり寿司を一人分ずつ盛り付けるなら、漆塗りのお皿がピッタリ。
ひな祭りの食卓は、漆塗りの赤を効かせると華やかさがアップします。
はまぐりのお吸いものに生麩が華を添える
ひな祭り料理の定番「はまぐりのお吸いもの」にプラスしたいのが、生麩です。
梅麩や手まり麩は見た目がかわいいだけでなく、もちもちで美味しいですよね。
塗りのお椀でなくても、生麩を入れるだけで特別感が出ます。
ひな祭りらしさを演出するポイント
赤やピンクを効かせて華やかに
ひな祭りらしい食卓にするには、赤やピンクを効かせるのがポイント。
赤い塗りのお椀やお皿、折敷、テーブルマットなどを取り入れると、グンと華やかな雰囲気になります。
また、ピンクの食器を使う場合はテーブルマットは白がいいですね。
お花の形の皿でかわいく魅せる
ひな祭り料理に合わせるなら、輪花皿がおすすめ。
渡辺キエさんの輪花皿に菜花のおひたしを盛り付け、削りかまぼこをのせました。
お醤油を入れる手塩皿や桜餅の入ったお皿、いちごムースをのせた木製のコースター、すべてお花の形の食器を使っています。
白など無地の輪花皿を選べば、普段の食事でも使えるので一枚持っておくと重宝します。
ちなみにお花模様のクロスは風呂敷です。
柄がとても可愛かったのでひな祭り用に購入しました。
テーブルがぐっと華やぐお気に入りの一枚です。
まとめ|ひな祭り料理の定番の献立と盛り付けのコツ
ひな祭り料理の定番の由来や意味と献立、華やかな盛り付けのコツをご紹介しました。
ちらし寿司やはまぐりのお吸いものなどの定番料理も、盛り付けやコーディネートにこだわるだけで、ひな祭りらしい食卓に仕上がります。
お子さんと一緒に料理やデザートをつくってみたり、由来や意味を教えてあげたりしながら、楽しいひとときを過ごしてくださいね。