ストウブの代表的な鍋と言えば「ピコ・ココット」ですが、それ以外にも魅力的な鍋があります。
「スタッカブルディッシュ」もそのひとつ。
STAUBの刻印の入った両手が可愛い、浅い鍋です。
ピコ・ココットのような蓋がついていないため、「ストウブの意味があるの?」と思われるかも知れませんが、実際に使ってみると仕上がりが全然違います。
そこでこの記事では、ストウブのスタッカブルディッシュの使い方をレポート!
●食材がくっつかない?
●他の鍋との違いは?
このような質問にお答えしながら、ストウブのスタッカブルディッシュの使い方実例をご紹介します。
ストウブのスタッカブルディッシュとは?
こちらがストウブのスタッカブルディッシュ。
スタッカブルディッシュには、ラウンド型とオーバル型の2種類あり、我が家にあるのはこちらのラウンドスタッカブルディッシュです。
両手タイプのスキレットですね。
「スタッカブル」は、重ねられるという意味。
画像のように、重ねてコンパクトに収納できるのも嬉しいメリットです。
スタッカブルディッシュには蓋がついていません。
焼いたり炒めたりすることが多いので蓋がなくてもとくに困りませんが、蒸し焼きにするようなときはフライパン用の蓋を使用しています。
ラウンドスタッカブルディッシュには16cmと20cmの2サイズ、オーバルは21cm・24cm・28cmの3サイズが揃っています。
私が使用しているのは、20cmのラウンドと12cmのミニラウンドディッシュです。
20cmの方は一人前の料理にちょうどよいサイズで、ミニは大きめのプレートにのせる使い方もできます。
スタッカブルディッシュの使い方:その1「焼く」
ストウブのスタッカブルディッシュの使い方、最初にご紹介するのが「焼く」料理。
スタッカブルディッシュは鋳物ホーロー鍋で熱伝導率が高く、ムラなく熱が伝わるため「焼く」のが得意です。
また、内部に施された「黒マットエマイユ加工」により油がよくなじみ、さらに食材がくっつきにくいのが特徴。
皮パリパリ中が柔らかジューシーなチキンステーキ
私がスタッカブルディッシュを手に入れて、最初に作ってみたのがチキンステーキでした。
スタッカブルディッシュにオリーブオイルを入れて火にかけ、薄煙が出るまでしっかり温めてからチキンを入れるとくっつきません。
チキンの皮目を下にして入れたら触らず、中火でじっくりと焼きます。
途中、皮目がまんべんなく焼けるように、ターナーなどで鍋肌に押し付けるのがコツ。
皮にこんがり香ばしい焼き目がついたら裏返して蓋をし、3~5分焼いたら出来上がり。
焼き上がったチキンを包丁でカットしてから、スタッカブルディッシュに戻しました。
ストウブのスタッカブルディッシュで焼いたチキンステーキは、皮がパリパリで中は柔らかくてしっとりジューシー。
テフロン加工のフライパンで焼いたチキンステーキとは、まったく別ものです。
特別な味付けをしたわけでもなく、塩コショウして焼いただけなのにこんなにおいしいなんて、ストウブの実力恐るべし…笑
外はカリッ!中がふわトロなフレンチトースト
一晩卵液につけておいたバゲットを、スタッカブルディッシュでこんがりと焼き上げました。
スタッカブルディッシュをよく温めてからバターを溶かしてパンを入れると、くっつきません。
これも外側がカリッと香ばしく、中はふわトロのおいしさ。
熱が均等に回るストウブならではの焼き加減です。
普通のフライパンで焼いてお皿に盛ると、カリッと焼けたフレンチトーストの表面が蒸気のせいでしなしなになってしまいますが、スタッカブルディッシュなら余熱でカリッとした状態が保てます。
ただ焼いただけなのにおいしいストウブマジック
どこのスーパーでも売っているごく普通のソーセージも、スタッカブルディッシュで焼くと不思議なくらいおいしくなります。
テフロン加工のフライパンで焼いたときよりも、皮がパリッとして肉汁あふれる焼き上がり。
ソーセージを焼くときは油を引きません。
画像で油を引いたように見えるのは、ソーセージから出た肉汁です。
うちの娘の一人はソーセージがあまり好きではないのですが、「ストウブで焼いたよ」と言うとすすんで食べます 笑
市販の味付き牛タン切り落としを焼いただけ。
自宅で焼肉をするときはホットプレートを使用することが多いのですが、やはりおいしさが全然違いますね。
ストウブは短時間でお肉が焼けるため、外側が香ばしく中は柔らかくジューシーに仕上がるのです。
何度も買って食べている牛タンですが、スタッカブルディッシュで焼くといつもの5割増しでおいしくいただけました。
カリカリ感がたまらない!じゃがいものガレット
ミニラウンドディッシュで、じゃがいものガレットを焼きました。
こういうこんがりと焼き目をつける料理は、スタッカブルディッシュ向き。
お弁当に入れたりもするガレットですが、スタッカブルディッシュでつくるとよりカリカリ感が増しておいしいです。
ミニラウンドディッシュは目玉焼きにピッタリ
12cmのミニラウンドディッシュは、目玉焼きにジャストサイズ!
ソーセージやベーコンを一緒に焼いても◎
10cmのピコ ココット ラウンドで目玉焼きを焼くこともできますが、深いので取り出しにくいんですよね。
その点、ミニラウンドディッシュは浅いので取り出しやすく、このままでも食べやすいのが魅力。
小さくて可愛いサイズなので、プレートの上にのせられます。
ワンプレートにピッタリです。
スタッカブルディッシュの使い方:その2「オーブンで焼く」
スタッカブルディッシュの2つ目の使い方は、「オーブンやオーブントースターで焼く」料理。
直火で調理してからオーブンで仕上げたり、オーブントースターで焼いたりする使い方ですね。
スタッカブルディッシュにのせてオーブンに入れるメリットは、オーブンの天板を汚さずに調理ができて、出来上がったらそのまま食卓に出せること。
高い蓄熱性により、温かいものを温かいまま食べられます。
ふんわり柔らかく仕上がる包み焼きハンバーグ
テレビ番組で紹介されていた包み焼きハンバーグを、スタッカブルディッシュで作ってみました。
生のハンバーグにソースをかけてホイルで包み、オーブントースターで焼く方法です。
焼き上がった包み焼きを開けてみると…
ふっくら柔らかく仕上がっていました。
スタッカブルディッシュ自体も温まっているため、最後まで温かいままいただけるのが嬉しいですね。
ふっくらジューシー!オーブン仕上げのハンバーグ
このときはフライパンで表面をさっと焼いた後に、オーブンで仕上げています。
もちろん、スタッカブルディッシュで焼き目をつけてからそのままオーブンに入れても◎
ふっくらジューシーなハンバーグに仕上がります。
ハンバーグをオーブンで焼いている間に他のことができるので、私はいつもこの方法です。
こちらはミニを使い、直火で焼いてからオーブンに入れています。
ミニラウンドディッシュは、こんなふうに大きめのプレートの上にのせることも多いです。
このサイズなら1枚の天板に家族分を並べて焼けますね。
朝食にこのまま出せる簡単オープンオムレツ
20cmとミニのスタッカブルディッシュで焼いたオープンオムレツ。
まるで親子みたい…笑
オリーブオイルを引いて熱したスタッカブルディッシュに卵を流し入れ、軽くかき混ぜてからオーブントースターで焼き上げました。
ストウブの熱伝導率のおかげで、短時間で火が通ります。
実際、コーヒーを淹れたりしてちょっと目を離したすきに焼き上がっていて慌てました 笑
焼く前にスタッカブルディッシュをしっかり熱すればくっつかず、スルンと鍋からはずれます。
こんがりチーズがおいしいアスパラチーズ焼き
副菜として、ミニラウンドディッシュでアスパラチーズ焼きを作りました。
ミニラウンドディッシュにアスパラガスを並べて塩コショウし、チーズをかけたらオーブントースターに入れて焼くだけ。
鋳物パワーでアスパラガスも短時間でしっかり火が通り、こんがりチーズとマッチしておいしい~!
とても簡単なので、忙しい朝やあと一品欲しいときにピッタリです。
スタッカブルディッシュの使い方:その3「炒める」
ストウブのスタッカブルディッシュは、炒めものも得意。
鉄のフライパンでつくる炒めものって、高い熱伝導率のおかげで素早く素材に火が通るため、本当においしいのです。
チャーハンもパラパラに仕上がる
具が多めのチャーハンをスタッカブルディッシュでつくりました。
テフロン加工のフライパンで炒めると途中で野菜から水分が出てくることがありますが、ストウブだとまったく水分が出ません。
出来上がりは適度にパラパラで本当においしい!
この画像、チャーハンをつくったスタッカブルディッシュのアップですが、まったくくっついていませんよね。
最初に油を入れ、薄煙が出るまでよく熱してから食材を入れると、こびりつかないのです。
スタッカブルディッシュの使い方:その4「プレート感覚で使う」
ストウブのスタッカブルディッシュの使い方4つ目は、プレート感覚で使うテク。
20cmのスタッカブルディッシュは、一人用のおかずや一品料理を盛り付けるのにちょうどよいサイズです。
プレートのように料理を盛り付けてみると、テーブルコーディネートのアクセントになります。
スタッカブルディッシュで夏野菜を添えたカレー
カレーは、ストウブのピコ ココットラウンド20cmでつくったものです。
スタッカブルディッシュに適量のカレーをよそって火にかけ、軽く温めたところにターメリックライスやグリルした夏野菜を添えて盛り付けました。
わざわざスタッカブルディッシュに盛る必要はないのですが、ただ単に使いたかっただけです 笑
テーブル全体はこんな感じです。
もちろん、普通にお皿に盛り付けてもいいのですが、スタッカブルディッシュを使うことで食卓の良いアクセントになってくれる気がします。
鉄板ナポリタンにはスタッカブルディッシュがピッタリ!
鉄板ナポリタンを知ったときに、まさにスタッカブルディッシュがピッタリ!と思い、早速作ってみました。
スタッカブルディッシュにオイルを引いてよく熱し、といた卵を流し入れて軽く混ぜたら、あとはナポリタンをのせるだけの簡単さ。
スタッカブルディッシュで鉄板ナポリタンをつくるときのポイントは、卵を流し入れてから食卓に出すまでを素早く行うこと。
ストウブは熱伝導率と蓄熱性が高いため短時間で卵が固まりやすく、さらに余熱も加わるので、半熟トロトロの卵のはずがしっかり目に焼き上がってしまうのです。
この画像の鉄板ナポリタンも、半熟の状態で火を止め食卓に運んだのですが、写真を撮る頃にはしっかり固まっていました 笑
卵を流し入れた時点で、すぐに火を止めるくらいがちょうどよいのかもしれませんね。
こんなふうにサラダとスープを添えれば、カフェランチのような雰囲気に。
ちなみに奥のストウブにはコンソメスープが入っているのですが、ストウブは内側が黒くてスープの色がよくわからないので、コンソメスープにはル・クルーゼの方がおすすめです。
スタッカブルディッシュをいくつか並べても可愛い
簡単料理やおつまみを並べた食卓に、スタッカブルディッシュを3つ並べています。
大きなスタッカブルディッシュには、記事の上の方に載せた牛タン切り落としを焼いたもの、ミニラウンドディッシュにはカチョカバロを焼いたものが入っています。
焼いただけ、切っただけという手抜き料理ばかりですが、スタッカブルディッシュで食卓に出すときちんと料理した気分に…笑
ストウブの中で、もっともプレート感覚の使い方ができる鍋ではないでしょうか。
ミニラウンドディッシュはテーブルのアクセントに
こちらも使い方のところで載せたハンバーグですが、ミニラウンドディッシュごとオーブンで仕上げ、プレートにのせました。
ミニラウンドディッシュは12cmと小さいので、大皿にのせて使うことが多いです。
このパラティッシのプレートは26cm。
付け合せを添えるとちょうどよい感じですね。
プレートの上にのせるときは、紙ナプキンを下に敷いています。
これも上に載せたミニラウンドディッシュで作った目玉焼きの朝食です。
イイホシユミコさんの27.8cmプレートにのせると、こんな感じのサイズ感。
ミニラウンドディッシュの黒がコーディネートを引き締めてくれます。
これもまた上に載せたじゃがいものガレットですが、このときはプレートにのせず個別に。
ミニラウンドディッシュは小さいので、小皿のように使えます。
ここでもやはり、ミニラウンドディッシュがテーブルのアクセントになっています。
ストウブ好きの方ならわかっていただけるかと思いますが、食卓にストウブがあるだけでテンションが上がりますよね 笑
その他のストウブについては、こちらの記事でまとめています。
まとめ
この記事では、ストウブのスタッカブルディッシュの使い方をご紹介しました。
スタッカブルディッシュの使い方のポイントは、必ず薄煙が出るまでよく熱してから食材を入れること。
これをすることで、食材が鍋肌にくっつきにくくなります。
スタッカブルディッシュを使うと、外側がパリパリ中がジューシーなお肉が焼けたり、短時間で火が通ったり、温かい料理を温かいまま食べられたりとメリットもたくさん。
20cmや16cmのスタッカブルディッシュは大皿料理や一人前の料理に、12cmのミニラウンドディッシュは小さなおかずに最適です。
次のストウブを何にしようか迷っている方や、スキレットを使ってみたい方におすすめします。